QandA
 

よく頂くご質問

80才以上の方々にセッションさせて頂いた経験がありますが、しっかり変化される方々ばかりでした。ロルフィングのプロセスが年齢で左右されることはありません。むしろ、どのように生きているかの方がファクターとして影響します。人生を楽しむために身体を整えたいという前向きな姿勢さえあれば、十分ロルフィングを通して、より快適な状態を獲得することは可能です。変化するのに、年齢は関係ありません。

80's Rolfing

80台女性へのロルフィング

80s Rolfing

80台男性へのロルフィング

ロルフィングは人間と人間とのやり取りで、しかもタッチによる入力は、創造以上に情報量が多いです。しかも受け手としては無防備になるわけで、よほどバンダリーがしっかりしていて、中立でないといけないので、誰でもいいってことはありえません。
実際に私のところにお越しになるクライアントの方は、県外からの方の方が多く、他で受けたけれども、ロルフィングを受け直す方もいらっしゃいます。それらの方々の多くは、感覚やエネルギーに敏感な方で繊細なワークを好む傾向にあります。セッションが成功するための三つの要素は、1.施術方法が適正かどうか?2.施術者のスキルが十分かどうか?3.受け手のスキル、です。この3つのバランスが大切で、敏感な方というのは、感覚が様々なところに細かく行き届かせることができるので、そのスキルに2の施術者のスキルが追いついていないとすると、セッションが雑に感じてしまうのです。比率でいうと大多数ではないのですが、まずその感覚を尊重してほしいのと、その場合は思い切って、ロルファーを変えて心機一転する方がいいと思います。写真で変化は確認できるけど、変化を自覚するところまで実感できない場合は、ロルファーに対してよほど印象が悪くなければ、そのまま変えずに続けていいと思います。
実際例)10シリーズを別のところで終えた後:最終的にロルファー側のゴールのような所へ誘導されている感覚を感じ、シリーズ終盤は、ロルファーの方への反発が強かったように思います。セッション中心と体を開いている状態だったので、身体の中にそのゴールを刷り込まれたような檻から出たら、また違う檻に入ったようなもやもやした感覚でいます。→ということでこちらにお越しになりました。

ベーシック10シリーズはとても優れたプログラムです。7回かけて身体を一通り働きかける機会と統合するモジュールが3回含まれています。ですが、そもそもスタートラインがそれぞれ異なるので、一つの目安としてお考えください。いくつかのケースがあると思います。

(1)10回終えて、4-6ヶ月空ける

何かの治療に習慣的に通っていた場合は、この何もせず自力でバランスを維持できるという実感が、自分に自信を取り戻す大きな意味を持つ場合があります。これは10回でしっかりつながりや流動性が引き出された場合に当てはまります。

(2)10回終えた後、数回セッションが必要

大怪我や手術などの医療処置を受けた経験がある場合やそうでない場合でも、10回で扱いきれなかったところをさらに扱うことで、よりまとまる場合があります。構造的な制限ではなく、知覚あるいは機能的な制限が全体に影響を与えている場合は、別の視点をもつ別のロルファーからセッションを受けることで、改善につながる場合もあります。

(3)10回終えた後に、統合にさらに興味が湧き、もっと続けたい場合

さらに統合を追求したいという好奇心を止める必要はないと思います。月一回のRolf Movementセッションでさらに深いレベルの気づきがもたらされる場合もあります。或いは数ヶ月経って、Advancedシリーズを10回受けて快適な状態と共にここで終わっていい、という感じが外から自然にやってきた方もいました。
いずれにしても、10回は一つの目安であって、万能ではないこと、急がず焦らずプロセスを見守り、探求を続ける方向性であれば、続けても問題ないばかりか、そのようなスタンスで受けて頂けるのは好ましいことだと思います。セッションを受けなければいけないわけではないけど、Well-beingのために受けることに遠慮する必要はないのです。

ロルフィングは、Well-Beingを追求するためのツールであって、より快適な状態を求める自由とその権利は等しく誰にでもあります。一般的な治療が、違和感の改善や痛みの消失をゴールにしている処置だとすると、ロルフィングは、それらの改善は一つのプロセスとしてみていて、そこには囚われません。また、必ずしも痛みを感じなくなることが、優れた状態という見方もしません。そこには意味があり、サインとして捉えることもできるし、痛みを麻痺させるより痛みを感じる経過が必要かもしれないのです。仕事を優先させて、鎮痛剤などのペインキラーを用いてサインを聴かないようにすることより、休息することが身体にとって大切なことかもしれないし、四十肩五十肩という肩の症状が、ひょっとするとそれを経過することが、別の何か深部で起きている問題を和らげるために起こしているかもしれません。闇雲に、症状の改善を即席にしてしまうリスクがあることを忘れてはいけません。からだは必要でないことを起こさないものです。様々なヒーリングの技法もあり、非常に稀ですが、信頼できる癒しが機能することがあります。
しかし、それが黒魔術的なものだと、病気の治癒は起こる反面、周囲がその代償を負って、根本的なものに触れずに先送りしてしまう可能性があります。自然の摂理から外れているので、例えば、周囲の動物や弱い家族に何か変なことが起きることでバランスされたりします。
単に治ればそれでいいという短絡的な見方ではなく、統合するということは、何か都合のいい変化だけが起きるということはないとお考え頂いて間違いないと思います。

A:処置というより、過程として捉えます。効率よく治すことが優先されるのではなく、受け手が自力で継続してバランスを取れるようにサポートします。
あるクライアントの方の感想です。<<感想全文
” 施術後にかなり間が空いていても、身体になんらかの前向きな変化があるのが、ロルフィングとほかの施術との違いであることに、最近気が付きました。
施術直後と施術後しばらくたってからでは、体感が違うのです。
何がどう、というのを細かくは言えないのですが、立ち方が楽に安定してきたなとか、そういうことにふと気が付くのです。
気付いたときに、身体のどこかが楽になっている。
それがわたしが思うロルフィングの魅力の一つです。”

A: ロルフィングセッションを受けるための条件として,
 通常の歩行が可能でオフィスに来られるだけの体力があれば,問題ありません。
 シリーズ途中何かお怪我や事故があった場合にでも,このことが当てはまります。
 ロルフィングは,身体の再生と進化を同時に促すプロセスです。
 程度にもよりますが,身体のバランスが低下して,回復・再生させることに主な焦点がある場合は,ロルフィング以外の方法により,ある程度回復を待ってからの方がいい場合もあると思います。

A: より統合状態を高めることができます。ロルフィングシリーズを終えた後、浮上してきた課題、扱えなかったことにアプローチします。例えば、以下の方のケースですと、10シリーズの後、5回のRolf Movementのセッションによって、さらに身体構造が統合され、その後にご要望があったので、Advanced セッションを5回行いました。
写真が示すとおり、さらに軸が通った配列に整っていることが観察できます。

ロルフィング10回プラス10回

10シリーズ後5回のRolf Movementセッションに続いて、CS60を用いたAdvancedシリーズ

A:よく聞かれる御質問です。元に戻るの元が痛みという感覚だけを切り取って感じていれば、元通りに感じるかもしれませんが、身体は一通り扱ってみないとわからない側面がありますので、途中だと捉えてみて下さい。それと、写真でその前後、終わってから次までの間に何か変化は認められませんか? 全く振り出しにもどっているとしたら、ロルファーとの相性がよくないのかもしれません。

 

10シリーズ終了後年に1回くらいのペースで長く通って頂いている方ですが、間をしばらく空けてもバランスが崩れないことが観察できます。

クライアントの方の息子さんへのワーク。最後のセッションから日数が経っても元の状態とは別のバランスになっています。

10シリーズ前とその直後、それから4ヶ月経過した写真の比較です。バランスがよく維持されていることがわかります。

A:いわゆる背骨矯正とは異なる切口になります。骨盤に傾きがあれば、それに順応するために背骨は側湾せざるを得ません。それを無理に矯正すれば今度はどちらかの脚・足側への負担が増すかもしれません。この方法論はイタチごっこのようなエンドレスゲームになります。骨盤が傾く理由が足の支えかもしれないし、骨盤自体や内臓の偏りから来ているかもしれません。或いは脊柱内の深部組織、硬膜菅の歪みかもしれません。ロルフィングでは、見た目が変わるのは結果であって、そこに至るプロセスを重視します。全体の連携とつながり、支えをしっかりさせることで、慢性的な緊張から背中を解放し、結果として左右差がなくなったり見た目が変化することはありますが、それを近視眼的に直接求める働きかけではありません。
多くのケースで、下のようにバランスが変わりますが、遺伝的要因の強い原因不明の側湾症については、構造変化が極めてゆっくりしたものになります。

ロルフィングと脊柱側湾

7回目のセッション後一週間経過後も左右のバランスが維持されています。

ロルフィングと脊柱側湾2

学生時代に側湾症の可能性があると指摘された方へのセッション。左右のバランスが変化していくのがわかります。

A:ロルフィングセッションの料金は、ロルファーの経験年数やスキル、それから国・地域によって様々です。時間も30分から3時間くらいかけるロルファーもいます。
調査したわけではありませんが、日本の場合、1回のセッション時間はまちまちですが、1時間当たりにすると、1万円から2万円程度の幅で提供されることが多いようです。

施術時間については、人によってちょうどいい時間の長さがあるようです。
多忙な俳優やパフォーマーの方や遠方の方は、1回にできるだけワークしたいということで、2時間枠を選ばれる場合と、

介入後からだの変化のプロセスが落ち着くのに60分では足りない方は、途中から長めのセッションを希望されることがあります。

一度お受けになった印象で、60分でいい感じであれば、60分枠で承ります。
90分枠をお選びの場合は、必要に応じて、2時間程度かけることもあります。(その場合追加料金はありません)

いずれにしましても、ご自分にフィットする時間枠をお選びください。

体験記の方に2時間枠の方の感想を載せていますので、ご参考ください。
2時間枠の体験記

 
A:10回は一つの目安としてお考え下さい。身体のどの場所がどのように影響を与えているかは、一通り扱わないとわからない部分があるため、少なくとも8回は受けて頂きたい気持ちはあります。
上記の方は、鼠径ヘルニアの手術を受けたことがあり、内臓感覚やお腹で支える感覚が薄く、10回後かなり違和感は減ってきたものの、プラス3回のセッションをすることで、バランスに持続性がでてきたようです。
このように、スタートラインは人それぞれ異なりますので、10回でまとめるより追加で数セッションしてから終結した方がいいケースもあると思います。基本シリーズの回数として10回が設定されていますが、人によってスタートラインが異なるので、13回、15回、場合によっては20回がいい区切りになる場合があります。いずれにしても、何回しなければいけないということはないので、ご希望をお聞かせください。

 関節を無理に矯正するような考えとは異なり、他の関節との関係性の中から関節内部にスペースを与え、ひたすら全体とのつながりを引き出していきます。その結果、機能的に楽に支えやすくなることは期待できますが、その場合にもO脚傾向は依然として残る場合もあります。下のケースのように外見にも明らかな変化が観察できる場合もあります。大切なのは、機能無視の見栄えではなく、よりつながりのある、機能する支えとしての脚・足です。

 
この方は、肩や首に慢性的緊張を抱えていましたが、統合されるにしたがって、それらの緊張から解放されました。肩や首が前で支えざるを得ない状況で猫背という状態になっているため、その土台となる骨盤や足がしっかり支えられるように働きかけることが根本的な解決になります。

 A.10回後も暫く反応のプロセスが進む可能性があります。
自覚できる改善につながるには、(1)介入を消化する過程に必要な時間、(2)ある種の気づき、(3)さらなる働きかけ、或いは別の視点からの介入が必要な場合、のいずれかです。
待っていて、気がついたら痛みが消えていた場合もあるし、数ヶ月後に感情の解放と共に痛みから解放されるケース、別のロルファーからセッションを受けることで改善したケースなどなど、一括りにはできません。
参考までに、待っていて、改善が期待できるのは、痛みの質や場所が変わり続ける場合、身体のバランスが確かに写真判定などで確認できる場合です。対症的な働きかけだと、毎回同じように主訴が直後に緩和して、翌日症状が後戻りするようなら、プラクティショナーを思い切って変えた方がいいです。

A: 身体の反応性が高まると、そのような状態になることがあります。身体の感覚が希薄にならないように、しっかり肚に意識を集め、感覚が外に漏れないようにします。自発動の動きに完全に任せきらずに、動きをスローダウンさせて、しっかり動きの元になっている衝動に注意を向けながら、身体感覚が途切れない事に注意してゆっくりその動きに着いていくようにしてみてください。不安になったら目を開けて、周囲とのつながりを感じてください。人と話すのもいいでしょう。それで凌いで、安全を感じられるセッションの助けを求めてください。

 A: 強烈で急激な圧力が加わると、身体は抵抗するモードに切り替わり、かえってインプットされた情報を受け取りにくくなります。受け手としての身体が、同意しながら、自らのペースを保ちながら、受け取る方が抵抗なく、自然といえます。むしろ、強く無理矢理起こされた変化が定着するなんて可笑しいと思いませんか?開発国の援助と同じで、国が自立し独立するためには、外圧や圧政では調和は生まれず、うまくいかないのと同じです。

A:原則的にはそれまで行っていた治療が一段落してから開始するのが望ましいです。介入による刺激がロルフィングのプロセスに干渉するのはもったいないです。身体としては、一旦歪みを大きくしてから、より収まりのいい場所を見つける変化もあって、その途中で矯正されたりするとせっかく自力でなんとかしようとする力を削ぐことになってしまい、身体も複雑に歪みを蓄積することになります。
身体との向き合い方も、それまで毎週欠かさずマッサージに毎週駆け込んでいた習慣を見直す時期かもしれないし、それほど身体は喜んでいないし、効いている実感も当初より落ちているのに、その施術者との付き合い、関係性を壊したくないという理由で、そこに通い続けている場合、いろいろ見直す時期にきているのかもしれません。
ただ、旅行先で楽しみとくつろぎのために受けるオイルマッサージ等は、シリーズ半ばでも受けて頂いて問題が生じることはありません。実際後で知ったのですが、ジムでスポーツマッサージをこちらに黙って受けながら、10シリーズ終えた方もいましたが、身体構造はしっかり変化していました。お勧めはしませんが、人間変わるときには変わるポテンシャルを持っています。
 
クライアントの方が自覚的に納得している療法なら併用しても問題はないと思います。ただ、長い人生の中で、一度くらいある期間ロルフィングに集中する時間的なゆとりは持ちたいですね。

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